大判例

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東京高等裁判所 昭和42年(ネ)2779号 判決

(一) 別紙目録(一)(二)の土地が被控訴人の所有であつたこと、控訴人は昭和四〇年五月二二日被控訴人から右目録(一)の土地(但しその実地の範囲、坪数については争がある)を代金三八〇万円とし、内金二〇〇万円は契約と同時に支払うこと、残金八一〇万円は同年六月二二日限り所有権移転登記と引換えに支払う約で買受け、右売買契約に附帯して、被控訴人において右契約に違反するときは控訴人に対して右目録(二)の土地所有権を譲渡すること、右売買にかゝる右目録(一)の土地の正確な範囲坪数は被控訴人立会のうえ控訴人において測量し、協定する特約がなされたこと、右売買代金の内金二〇〇万円は即時支払済であること、控訴人が残代金一八〇万円を同年六月一八日供託したことは当事者間に争がない。(中略)

(五) なお、控訴人は、本件(一)の土地売買契約中の特約すなわち被控訴人に右契約不履行があれば、別紙目録(二)の土地を譲渡する旨の特約にもとづき控訴人においてその所有権を取得したとして、右所有権の確認並に所有権移転登記を求めるので、その請求につき判断するに、右特約の存在は本件当事者間に争いないところであるが、成立に争ない甲第一号証並びに前認定にかかる別紙目録(一)(二)の各土地の坪数、(一)の土地の売買価格、(二)の土地は被控訴人居住建物の敷地である等諸般の事情を考えあわせると、右特約は被控訴人無思慮に乗じてなされた一種の過怠約款として甚だしく苛酷に過ぎる点において公序良俗に反するものであつて、本件土地売買契約全部を無効とするには足りないとはいえ、当該約款それ自体は無効といわざるを得ない。それ故、右特約の有効を前提として別紙目録(二)の土地所有権の確認及び、被控訴人に対し右所有権移転登記を求める控訴人の請求はその前提において既に理由がない。

(川添利 荒木 長利)

目  録

(一) 東京都墨田区厩橋三丁目一一番九

宅地 一九四・九〇平方メートル(五八坪九合六勺)

添付図面ABCDEFAの各点を順次直線により結ぶ線で囲まれた部分

(二) 同所 一一番四

宅地 一四二・二四平方メートル(四三坪三勺)

添付図面AFEGAの各点を順次直線により結ぶ線で囲まれた部分

以上

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